こまどりロビン教育科

中学・高校の教育関係を中心に、実感と事例を挙げながら書いていきます

リーダー力について思うこと。

リーダー力、というものに対して思いを馳せることは誰しも一度はあるものだと思うが、ぼくは最近、それは3つのことに集約されるな、と思っている。 1.精確性 真のリーダーであれば豪放磊落で大雑把でも、周りが支えてくれる!のように思う人も多いと思う…

タイブレーク制、ばんざーい

夏の高校野球こと甲子園大会が、「タイブレーク制」を導入することで話題になった。同点で決着がつかないとき、ノーアウト1,2塁からイニングを始めたりするシステムだ。 これの導入が決定するまで甲子園大会は引き分けのときは再試合を行う規定になってい…

新生した女子校の陰に

三田国際学園という学校の教育内容を、研修などで見ることがある。 都内に縁がある人なら「どこそれ?三田高校じゃないの?」となるだろう。 正体は「戸板女子高校」だ。共学化を含む組織改革の一環として2015年に名前を変えたのだ。教育内容も革新し、次代…

教育業界のリベラルとグローバルはどこへ行く

トランプが大統領に選ばれたことは、反グローバル・反リベラルの象徴だと言われているが、これは少なからず日本の教育業界にも影響を与えそうだなと、生まれて初めてぐらいアメリカ大統領選を他人事ではなく「じぶん事」として見ている。 教育業界に立ちおこ…

中学生は「ちょっと大人」に憧れる

中学生は人生の礎石がまだ積み上がっていない状態で入学してくるから、じっくりと積み上げてやる必要がある。みなさんも、中学校1年生の頃の担任の話は妙に覚えているような……、とかそんな記憶はないだろうか。 もちろん学習活動や部活動を通じて積み上げる…

「アクティブ・ラーニング」の意義がいまいち分からない人のために

ちょっと知られた話ではあるが、教員はキャリアを積むにしたがって「何を教えるか」から「どう教えるか」、そして「生徒はどう学んでいるか」に視点が移っていくという。これはけっこう正鵠を得ている。 教員の成長三段階 教育実習生~1年目ぐらいまでは何…

子どもが「感想」を文章にできない理由

「難しさ」は「自然概念からの遠さ」 幼児から始まって、児童・生徒がものごとを習得する難しさってだいたい人類史の発展の順番に沿っているなと思うことがある。理科で言えばニュートン力学の「力」って概念とか、人間の生得的な概念の中に生来に備わってい…

プロセスを楽しむ、ということ

「結果」にしか興味が無いうちの父 父は某有名私大を卒業しているのだが、まあ、「すごい」って感じもしない会社員人生をすごし、定年した後もぶらぶらとしている。(ごめんね父さん、夜勤までして育ててくれたのに) 趣味もない、新しいものにほとんど興味…

特別奨学生を取りすぎる私学はダメ私学です

奨学生の免除分は誰が払うのか 「特別奨学生」とかそういう名称でよく呼ばれるが、いわゆる成績の良かった生徒に授業料などを免除する制度が私学にはよくある。 が、端的に言って、あの制度が妙に充実している私学に子供は入れない方がいい。 だっておかしい…

「私立中」という選択肢は何なのか

「私立中ねぇ……」と、わが子の未来を考える人のために、ごくざっくりと私立中と公立中の違いをまとめようと思う。ちょっと私立びいきで書くので、公立中で働いている人は気を悪くしないでください。 1.私立中学校は「18歳の将来像」に責任を持つ 公立中は…

子どもの言葉、そして沈黙から沈黙へ

沈黙からの脱出 中学生1、2年生なんてまだまだ子供だから、言葉の発達が不十分なことが多い(特に男子)。 心に思った感情があっても、それを言葉にする技術が拙すぎて、言語化できない。だから中学生を相手に話をしていると、「いま、自分は中等教育という…

私立校の説明会の質疑応答で聞くと効果的な質問・5選

私立校の学校説明会や入試説明会が加速する季節です。せっかく行ったからには、説明を聞くだけでなく何か質問をしてみたいものですが、一般的によく聞かれる「いじめの対応は……」「学習に遅れた子の対応は……」あたりは回答がテンプレ化していて、いまいち学…

「公立中高一貫校って存在自体がヘンじゃない?」ってなんでみんな言わないの

国策としての義務教育の目的は「教育的弱者をつくらない」こと 前の記事で、国民の全てが教育を受けられる「ネットワークとしての教育」という考えについて書いたけど、これは教育システムの根本とも言えるもので、公教育の目的というのまさにこれを完成させ…

教育はネットワークとしてしか存在しえない(のか?)

医療はネットワークとしてしか存在しえない 以前、「医療はネットワークとしてしか存在しえない」という記事を読んだことがある。救急搬送の患者が断られたことが世間でかまびすしく騒がれていたころだ。 正確には覚えきれていないのだが、論旨としては、医…

民間人校長が無理だった理由

ちょっと古い話題だが、民間人校長の是非が一時さかんになったことがあった。教育改革の手法として取り入れられたものの、けっきょく頓挫し、普及に至らなかったシステムの一つだ。じっさい現場にいても「あれは無理だろ……」と感じた。なぜ無理なのか。 1.…

ゆくへも知らぬ マスコミの教育報道

「確約システム」の報道が出たけど 最近、毎日新聞が高校の確約合格の件を躍起になって報道している。 近畿・一部私立高:塾相談会で合格確約 入試2カ月前 - 毎日新聞 私立校には確約合格という募集要項に載ってない内部合格システムがあって、これは不公平…

「留年」は、一番難しい指導なんですよ

留年を決裁できるのは校長だけ 熟練の教員がほぼ理解していて、新人の教員がわりと理解していないことはただ一つ、「学校はチームで指導をする組織」であるという点だと思う。 例えば、進級判定で話をするとしよう。テストの点も悪く、提出物も出さず、授業…

授業を「自分のこと」と思わない生徒たち

教育業界の最前線にいる教員が「最近の子どもは……」というセリフを言ったら終わりだ、と思いながら十数年のあいだ教育業をやってきた。そんな壁を作るだけのような線引きはいらない、と。だけどさすがに最近、「む、これは『最近の子は変わった』と言うしか…

教材開発とでんじろう先生

理科教育における「教材開発」の重要性 みんな当たり前に習いすぎてて意外と気付いていないが、昭和の理科教育の進展は教材開発の革命史であると言っても過言ではない。 例えば「化合」の教材は昔は全然開発されてなくて、水素と酸素が化合して水になるとい…