こまどりロビン教育科

中学・高校の教育関係を中心に、実感と事例を挙げながら書いていきます

中学生は「ちょっと大人」に憧れる

中学生は人生の礎石がまだ積み上がっていない状態で入学してくるから、じっくりと積み上げてやる必要がある。みなさんも、中学校1年生の頃の担任の話は妙に覚えているような……、とかそんな記憶はないだろうか。

もちろん学習活動や部活動を通じて積み上げることは大事なのだが、意外と効果があるのは「語る」ことである。担任の教員が丁寧に、人生の礎石となる重要な価値観を日々語ってあげることが思ったよりも効果があるのだ。

はてなブックマークなんかで知的なコメントしてる人たちはすぐに「そんなの意味ない」とか言い出しそうだが、これは実際現場でやってみると本当にクラスの雰囲気が良くなっていくものであることを実感する。「語る」って意外と大事なのだ。

ただ、子どもはそんなにバカではないから、先生が適当なきれいごとを言ってきているなというのは的確に見抜いてくる存在でもある。また、いかにも「中学生向けの内容だよ~」ということに関しては斜に構えて見てくる。いちばん効果があるのは「ちょっと先」の先輩の話だ。

みなさんも経験あるだろうと思う。子供というのは、いつでも大人の世界にあこがれて、それの真似をする。高校生の・大学生の間ではやっているものは無条件にかっこいいように思えるし、大人の中にこそ自分の憧れを見つけ出す。大人が子供向けに作ったものを的確に見抜いてバカにする能力があるのだ。

だから、文部科学省とかが作っている中学生向け啓発ポスターとかで中学生がまんがで書いてあるやつ、あれ、全然意味ない。「ハハン、大人が子供向けに作ったやつね」と鼻であしらわれて終わりだ。

だから、中学生に語る話も、中学生向けのためになる話だよー、ってスタンスで話すよりも、「君らの人生の将来に大事なことを伝える」というスタンスで、偉人や社会の成功者を引き合いに出して、話をした方がよっぽど説得力があって食いつきがいい。